「多少の貯金はあるし、これくらい使っても大丈夫」と気が緩み、ご褒美支出が増えるって経験ありませんか?
我が家は数年前、夫婦の共有貯金を100万円まで増やしたはずなのに、気づけば残高は約30万円になっていたことがあります。
しかし、それから2年後、家づくりの手付金を準備するため、複数の口座に分かれていたお金を集めてみると、現金だけで155万円もありました。それにもかかわらず、その時まで私は、生活費用の口座だけを見て「全然お金がない」と思っていたのです。
気づくと財布の紐が緩んでしまう人、よかったら参考にしてみてください。
100万円貯めたのに、気づけば30万円に
我が家は結婚し夫婦で共有貯金を始めた頃、口座に入っていたのはたったの8万円でした。
そこから家計の見直しや節約を頑張り、2021年頃にようやく100万円へ到達。「ついに100万円貯まった」という達成感とともに、「すごくお金がある」と感じたことを覚えています。
8万円から始めたことを考えれば、100万円は大きな変化です。貯めている間は「あと少しで50万円」「もう少しで100万円」と、残高が増えていくこと自体を楽しめていました。
ところが、実際に100万円へ到達すると、目標を追いかけていたときとは感覚が変わりました。
その後、共有貯金は100万円から約30万円まで減ることになります。
もちろん、減った約70万円をすべて浪費したわけではありません。この時期にはグアムでの結婚式などのまとまった出費もあったという言い訳もあります。でも間違いなく、「一生に一度のイベントだからちょっと贅沢して、いいホテルに泊まろう。新婚旅行も兼ねてるんだし、ご飯もケチケチしないで楽しもう。」と財布の紐は緩みきっていました。
他にも、100万円あることに安心し、趣味への出費でも財布の紐が緩んでいたのも事実です。
一つひとつは、家計を大きく揺るがすほどの支出ではなかったと思います。それでも「このくらいなら大丈夫」を何度も繰り返せば、出ていくお金は増えていきます。
いつの間にか貯金が減り、再びお金がないと焦る日々に逆戻りしていました。
ありがたいことに第一子を妊娠しましたが、この貯金でこれから大丈夫かと不安で仕方ありませんでした。
この経験から、私の場合は「貯金ができないこと」だけが問題ではないと分かりました。一定額まで貯めた後、気を緩めずに維持することにも難しさがあったのです。
しかし、この時点ではまだ、自分に合う対策までは分かっていませんでした。
「全然お金がない」と思っていたら155万円あった
口座を分ける方法が自分に合っていると気づいたのは、2年後。家づくりを始めた頃です。
当時は、夫婦ともに個人事業主としても働いていた時期があり、給与が入る生活費口座と別に、フリーランス用のサブ口座もありました。そのため、夫婦のお金が自然と複数の口座へ分かれていたのです。
普段、生活費に使っていたメイン口座の残高は、70万円ほどだったと思います。私はその残高を見ながら「全然お金がない」「思うように貯金できていない」と感じていました。
そんなとき、家づくりを本格的に検討することになり、手付金の支払いが問題ないか、複数の口座に入っていたお金を一度確認することになりました。
当時の残高は、おおよそ次のとおりです。
- 生活費用のメイン口座:約70万円
- サブ口座A:約37万円
- サブ口座B:約18万円
- サブ口座C:約30万円
一つひとつを見ると、どの口座にもそれほど大きな金額は入っていません。ところが、すべてを合計すると、現金だけで155万円あったのです。
「全然お金がないと思っていたけれど、意外と現金を持っていたんだ」
夫婦それぞれのNISAにも、少しずつ別に積み立てていた分もあったので、いつの間にか家族の共通財産は200万を超えていました。それでも日常生活のなかでは、「自分たちはお金を持っている」という感覚がまったくなかったのです。
同じ100万円超えでも、感じ方がまったく違った
以前、一つの口座に100万円が入っていたときは、「100万円持っているし、少しくらい使っても大丈夫」と気が緩みました。
一方、家づくりのためにお金を確認したときは、複数口座の合計が155万円あったにもかかわらず、「全然お金がない」と思いながら生活していました。
この二つの経験を比べたとき、違いは合計金額ではなく、お金がどのように見えていたかではないかと考えました。
一つの口座に100万円がまとまっていれば、残高を確認するたびに「100万円ある」と認識します。しかし、70万円、37万円、18万円、30万円と分かれていると、普段目にするのはそれぞれの小さな残高です。
合計すれば100万円を超えていても、一つひとつの口座では「まだ十分ではない」と感じます。その結果、「少しくらい使っても大丈夫」ではなく、「もう少し貯めなければ」という感覚を保てていました。
当時のお金の分散は、意図して作った仕組みではありません。個人事業主として使う口座や、給与を受け取る口座があっただけで、偶然できたものです。
それでも、気づかないうちに155万円まで貯まっていた経験から、この偶然を現在の家計管理でも再現してみようと考えるようになりました。
現在の口座管理方法と、1,000円、5,000円の重み
現在は夫婦ともに正社員として働いており、個人事業主だった頃の口座を使う必要はありません。
それでも、一つの口座へすべてのお金を集めず、複数の口座へざっくり分けて入れる方法を続けています。
以前から使っているメガバンクの旧共有口座には、私の収入の大部分を入れています。新居へ引っ越すまでの家賃や、ガソリン代、ガス代などはここから支払う設定です。
それでも、基本的には毎月入ってくる私の収入のほうが、口座から出ていく金額を上回るため、現在は実質的な貯金用口座になっています。
もう一つの地方銀行の口座には、夫の給与と賞与が入ります。こちらは生活費に使うクレジットカードの引き落とし口座で、新居への入居後は住宅ローンもここから返済する予定です。
資産管理の分かりやすさだけを考えれば、生活費や住宅ローンの返済に必要な金額を細かく計算し、その都度移す方が資産総額は把握しやすいと思います。
しかし、私は夫婦それぞれの収入を各口座へざっくり入れ、残ったお金をそのまま少しずつ貯める形にしています。
ズボラだからこそ、この方法を選んでいる側面もあります。
資産総額の把握を簡単にする方法も導入し始めました。
夫婦の共有資産の総額は、家計共有アプリの「OshidOri」で確認しています。月に一度、それぞれの銀行口座の残高、NISAの状況など共有資産の合計額が一目で分かります。
カードの支払い明細も確認できるので、家計簿に記録するときも役に立ちます。
そのおかげで、本当にお金を減らしたり、持っている金額を分からなくしたりしているわけではありません。資産の総額は把握しながら、普段目にする残高だけを小さくしています。
私が口座を分ける目的は、資産を守るための分散ではありません。大きな残高を見たときに気が緩む自分の性格に合わせ、お金の見え方を変えるためです。
一つの口座にまとまった収入が入り、残高が百万円単位になると、私は1,000円や5,000円を軽く感じやすくなります。
もちろん、口座にいくら入っていても、1,000円は1,000円です。しかし、大きな残高と比べると、「このくらい使っても大きくは変わらない」と考えてしまいます。
口座を分けてからは、買おうと思ったものを購入せずに踏みとどまったり、ご褒美として使う支出が減ったりしました。
特に生活費用の口座では、「今月この口座に入れた金額よりも、支出のほうが大きくならないようにしよう」という意識が働いています。以前よりも、一つひとつの支出が口座残高に与える影響を感じやすくなりました。大きな残高を見て気が緩むことへの抑止力になっています。
100万円を超えたら、別の口座でもう一度貯める
現在、貯金用として使っている旧共有口座は、もう少しで100万円を超えそうです。
私は、100万円を貯めた後よりも、100万円を目指している間のほうが、貯金へのモチベーションを保ちやすいことは過去の経験から学んでいます。
「あと数万円で100万円になる」 「まずは50万を目指そう」
このように目標までの距離が現実的に見えると、「もう少し頑張ろう」と思える思考回路が働きます。
そこで、旧共有口座が100万円を超えた後は、そのまま貯め続けるのではなく、ペアローンのために新しく作った私名義の地方銀行口座を、第二次貯蓄口座として使う予定です。
一つ目の貯金用口座で100万円を達成したら、次は第二次貯蓄口座で改めて残高を増やしていく。大きな金額を一つの口座へ積み上げ続けるのではなく、小さな目標を繰り返し立てる仕組みを続けていきます。
貯金額だけでなく、お金の見え方も変えてみる
貯金方法というと、毎月いくら先取りするか、何を節約するかなど、「いくら貯めるか」に目が向きがちです。
しかし私の場合は、貯める金額だけでなく、「貯まったお金がどのように見えるか」も行動に影響していました。
一つの口座に100万円があると安心して気が緩む。一方で、複数の口座に155万円あっても、それぞれの残高が小さければ「お金がない」と感じられる。
どちらも同じ自分です。それでも、お金の置き場所によって、支出への向き合い方は変わりました。
- 共有資産の総額を確認しながら、生活費用と貯金用の口座を分ける。
- 一つの口座が100万円を超えたら、別の口座でもう一度100万円を目指す。
この方法が、誰にでも合うとは限りません。それでも、貯金が一定額を超えると気が緩んでしまう人や、まとまった残高を見るとご褒美支出が増える人、小さな目標を追うほうが頑張れる人には、一つの選択肢になると思います。
私に必要だったのは、もっと厳しく我慢することではありませんでした。
「お金がある」と安心しすぎないように、お金の見え方を変えること。偶然分かれていた口座から見つけたこの方法を、これからも自分なりに試していきます。
